~中医学では、めまいの原因は4つあると考えます~
①脳の栄養不足
中医学では、脳は「気(き)・血(けつ)」という栄養物質によって養われ、正常に機能していると考えます。
栄養物質が不足すると脳が正常に機能しなくなり、めまいが起こります。
胃腸が弱り栄養物質を吸収できない、過労により栄養物質を消耗しすぎた、老化により腎精(じんせい)が足りないことなどが考えられます。
しっかりと身体を休めましょう。
②ストレスなどで肝気(かんき)の流れがうまくいかない
春先は「肝」の機能が盛んになり、イライラしたり怒りやすくなったりします。
そのままにしておくと、気の流れが悪くなり「気滞(きたい)」という状態になり、身体の中に熱がこもります。
熱のために身体の中に「風」が起こり、めまいが起きると考えます。
「肝」の働きを妨げるストレスや過労に注意し、睡眠不足に気を付けましょう。
③胃腸の弱り(気血両虚・きけつりょうきょ)
中医学では脾胃(ひい・胃腸)で「気(き)・血(けつ)」などの栄養物質を作り、全身に送ると考えます。
脾胃が弱ると気血などの栄養物質が作られないので、脳の栄養物質が不足し、めまいが起きやすくなります。
暴飲暴食はやめ、冷たいものばかりではなく温かいものを摂るようにしましょう。
④水液代謝の悪化
脾胃は身体の水分を作り、身体全体に行き渡らせます。
脾胃の状態が悪くなると、その働きがうまく働かず、身体の中に水分が溜まるような状態になります。
頭に水分が溜まるとめまいを起こすことがあります。
おすすめの食材と漢方薬
①脳の栄養不足タイプ
食 材…山芋、クコの実
漢方薬…六味丸(ろくみがん)
②ストレスタイプ
食 材…ピーマン、玉葱、グレープフルーツ、みかん、ジャスミン、セロリ、トマト
漢方薬…柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
加味逍遙散(かみしょうようさん)
③胃腸の弱りタイプ
食 材…黒豆、黒ゴマ、舞茸、牛肉、山芋などのイモ類、えび
漢方薬…六君子湯(りっくんしとう)、香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう・ストレスを感じやすい方)
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
④水液代謝の悪化タイプ
食 材…山芋などのイモ類、黒豆、白菜、ネギ、生姜、りんご、きゅうり、あさり
漢方薬…苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
同じ症状でも人によって漢方薬は異なります。
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